インサート成形とは

金型内にナット、ビスや金属接片などのインサート部品を装填した後、樹脂を注入しインサート部品を溶融樹脂で包み固化することで、樹脂と金属部品等を一体化させた複合部品を作る成形工法です。

インサート部品を溶融樹脂で固定一体化することにより、樹脂強度の補強、可動部の樹脂磨耗の軽減あるいは、組立て作業工程の短縮化等が期待できます。

インサート成形のメリット

プラスチックは絶縁体ですので、電気を通しません。その中に金属製の部品を入れることにより、導通させたい部分にだけ電気を流すことが可能になります。他にも金属製のねじ山を埋め込み、取付を容易にする目的や、強度を確保する目的で金属部品をインサートするケースもあります。

インサート成形のデメリット

ロボットの使用が難しく(ロボット使用の場合は単純なインサートの装填方法か専用機となってしまう)作業者がインサートを装填して成形するのでコストが多くかかってしまう点、自動ではない為、時間がかかるのでリードタイムが長くなる点が挙げられます。

PEEKインサート成形にも対応

「ポリエーテルエーテルケトン」というスーパーエンプラと呼ばれる耐熱性が高く金属に変わる樹脂の一種です。弊社ではPEEKを使ったインサート成形に対応可能です。
耐熱水性・耐薬性なども優れている為、高い安全性が求められる医療機器や食品関係に用いられることも多く、将来的に金属に代わる樹脂として大きく注目されています。
ただ、耐熱性が高く成形が難しいというデメリットがある為、弊社ではそのデメリットを培ってきた成形ノウハウでカバーするご提案を致します。